パンダ。
白黒模様と愛らしい動作が特徴的なあのパンダですが、今日本に何頭いるのか、皆さんご存じでしょうか。
早速答えを申し上げますと、その数は八頭。
私としては、意外に少ないと思いました。
さてそのパンダですが、なんと二歳になると、中国へと渡ってしまいます。
そもそもパンダですが、ワシントン条約で国際取引が禁止されているんですね。
そのため、国をまたいで動物園同士のパンダのやりとりは、中国からの借り入れという形をとります。
正式には「日中飼育繁殖研究」という名目でやりとりされています。
このパンダ、他の動物のように、繁殖期になると飼育員たちが誘導してカップルをなかば強引に誕生させて交尾させる、という方法をとることができません。
多くのパンダ同士でお見合いのようなことをして相性を見ながら自然な流れでカップルを作っていくという方法がとられます。
当然、日本にいるパンダだけでは数が少なすぎて、この方法をとることができません。
そのため、日本にいるパンダは繁殖期になる二歳になると、本国中国へと帰国してしまうんですね。
なんともせちがらいパンダ事情です。
そう考えると、人間の「パンダを見たい」という欲求のためだけに日本に連れてこられているパンダには、日本にいるあいだ、出来る限り良い環境で過ごしてもらいたいと思うばかりです。
そんな日本のパンダを見ることが出来るのは、なんと日本で二か所だけ。
驚きの少なさです。
その場所はというと、東京都の上野動物園と、和歌山県のアドベンチャーワールド。
上野動物園では、オス二頭、メス二頭の計四頭。
アドベンチャーワールドでは、メス四頭が、飼育されています。
各動物園、たった四頭で、怒涛の如く押し寄せる人間の視線を受け止めているんですね。
頭が下がります。
当のパンダは何も考えていないかもしれませんが。
さてさて、そのように海を渡る日本のパンダですが、2024年9月末、上野動物園のリーリー(オス)とシンシン(オス)が、中国へ返還されることが決定いたしました。
上野動物園のパンダは二頭になってしまうんですね。
ちょっと寂しいですね。
二頭については、高齢のための返還ということです。
上野動物園では、9月3~28日にお別れイベントを実施し、二頭のパネル写真を展示したり、メッセージを募集したりするとのことです。
お疲れさまでした、ですね。
余生は中国でゆっくりとすごしてもらいたいものです。
パンダを見に動物園に行く機会がありましたら、ぜひ今回のブログのことを頭の隅で思い出しながら見てみてください。
皆さんの良きパンダライフを願っています。
ではまた。