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2024-09-19 17:21:00

小説『虐殺器官』

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『虐殺器官』伊藤計劃(792円)

 

 

『虐殺器官』。

なんてまがまがしいタイトルなんでしょうか。

10年ほど前、書店でこの目を引くタイトルに惹かれて文庫本を手に取ったのが、私とこの小説との出会いでした。

 

「虐殺」なんていう恐ろしい言葉とは裏腹に、この小説はとても読みやすいSFでした。

物語は物騒な描写から始まりますが、それを我慢して中盤まで読み進めると途端に面白くなります。

 

簡単にあらすじを紹介しますと、

主人公は、クラヴィス・シェパードという、アメリカの暗殺部隊のリーダーです。

彼は上層部からの命令に従い、世界各地で起こる紛争地に赴き、米国に敵対する武装勢力のトップを暗殺してまわっています。

使われる兵器や武器は近未来的なもので、その描写がとてもリアルです。

一方で、そこまで近代化されていない紛争地の描写は、どこか前時代的で生々しいものです。

超近代化された兵器で、名もなき少年兵や少女兵を平然と殺すシェパードたち。

彼らには、任務に抵抗感を抱かないように、事前に特殊な薬剤が投与されています。

そんなシェパードたちの前に、一人の男が立ちはだかります。

その名は、ジョン・ポール。

ありふれた名前を持つその男は、かつでアメリカで学者として言語学の研究をしていたという経歴の持ち主。

そんな男が、世界各地の紛争地に現れては消えるのです。

任務をこなすうちに次第に輪郭をあらわにしていくジョン・ポールは、驚くべき方法で、世界各地の紛争と関係を持っていました。

あとは読んでのお楽しみです。

 

個人的には、全編を貫くリズミカルで知的な文体が、この小説の何よりの個性だと思います。

ラストは予想外の展開ですが、それも物語全体を見れば納得のいくものでした。

 

作者の伊藤計劃(いとうけいかく)は、癌をわずらっており、この『虐殺器官』でデビューした後、わずか2年でこの世を去っていますが、その文才を考えるに、なんとも惜しい才能を亡くしたものだと思わずにはいられません。

もっと伊藤計劃氏の作品を読みたかった!と心から思います。

とはいえ死者は生き返るものでもなし、であるならば、この『虐殺器官』を手元に置いて何度も読むことで、その代わりとしたいと思います。

 

 

『虐殺器官』、おすすめです。

タイトルのまがまがしさに負けずに、ぜひ手に取って中盤あたりまで我慢して読んでいただきたいと思います。

そこからはぐいぐいと引き込まれ、ラストまで一気に読んでしまうこと請け合いです。

 

今回は、伊藤計劃『虐殺器官』のレビューでした。

みなさまも、よき読書ライフを!

ではまた!

 

2024-08-21 18:10:00

『アウトプット大全』

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今回は、『学びを結果に変えるアウトプット大全』という本を読んだので、その感想です。

 

本書は、精神科医・樺沢紫苑(かばさわしおん)が、一般向けに、脳の仕組みをふまえた上で、効率的にアウトプットするにはどうしたらよいかを示した一冊となっています。

見開き2ページで1項目とってあり、全部で約80項目、設けてあります。

読んでいてあまりにも重要だと思う箇所が多く、付箋を貼っていたら上の写真のようになってしまいました。

以下に、付箋を貼った箇所をまとめたいと思います。

 

  • ポジティブなアウトプットが幸せを呼ぶ。
  • 悪口(悪いアウトプット)はネガティブ思考のトレーニング。百害あって一利なし。
  • 目を見ることは重要。
  • 伝え方が大事。
  • 誘いを断る際には、優先順位を明確にしてから断ること。
  • 「コントロールできる」という感覚を持つだけで、ストレスは減る。
  • 強い絆の人たちと、濃い関係を作ることに専念すべき。
  • 謝罪は評価を上げる。
  • 価値を伝えると商品は売れる。
  • タイプより手書きの方が記憶に残る。
  • アハ体験をしたらメモを取ること。
  • ぼーっとする時間が重要。
  • 「楽しい」と思えば、努力しなくても、頑張らなくても、長く続けられる。
  • 「教える」ことは最強のアウトプット。
  • チャレンジなくして自己成長はなし。
  • トライしなければ、永久に今のまま。
  • 文章や言葉で表現するだけで、辛さが減る。
  • 目標ではなく、ビジョンを掲げる。
  • 笑顔をつくると10秒でハッピーになれる。
  • 怒りは30秒も経てばピークを過ぎる。まずは深呼吸。
  • 健康について記録する。

 

これらの項目を、徐々に実践していけば、よりよい日々を送ることが可能になるはずです。

がんばるぞ。

皆さまも、よきアウトプット生活を!

 

 

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2024-08-18 21:17:00

本『学び効率が最大化するインプット大全』を読了

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この土日は、久々に本屋へ出かけて6,000円超分の本を買ってきました。

その中の一冊『学び効率が最大化するインプット大全』を、この日曜で読み終えたので、ここでまとめておきたいと思います。

 

本書は、精神科医である樺沢紫苑(かばさわしおん)が、一般の人向けに、効率的にインプットするにはどうしたらいいのかを示した一冊です。

ほとんどのページが、見開きで一項目の説明となっており、文体も専門用語がほとんどなく非常に読みやすかったです。

以下、私が読みながら付箋を貼った箇所の要約になります。

 

  • 本を10冊読んでアウトプットしないより、3冊読んでアウトプットする方が記憶に残る。
  • 睡眠前に45分間、クラシックを聞くと、睡眠の質がよくなる。
  • 2週間に3回以上のインプットで、記憶が定着する。
  • 「創造性」は、芸術鑑賞や、アートを作ることによって養われる。
  • 知見は、「データ<情報<知識<知恵」の順で古くなりづらい。
  • 「情報:知識=3:7」もしくは「=2:8、=1:9」で身に着けること。
  • 専門家(キュレーター)が発信する正しい情報を受け取ろう。
  • 「情報」と「知識」の中間に位置する雑誌を読もう。
  • 雑誌を読んだら、知識の浅さを補うために、単行本を一冊読もう。
  • いちばん学ぶべきは、「自分自身」について。一生行う作業となる。
  • 遊びの予定をスケジュール帳とTODOリストに書き込む。
  • 脳のワーキングメモリは一度に3つのことしか処理できない。
  • 脳はマルチタスクは無理。
  • 一度の学びで3つの気づきを得ること。それを重ねていくことで無限の学びが得られる。
  • 寝る前15分は記憶のゴールデンタイム。寝る前に記憶したいことと無関係なことをしないこと。

 

以上になります。

こうしてアウトプットしたことで、少しは本の内容も定着したでしょうか。

自分の脳に、期待したいと思います。

 

 

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